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中丸三千繪 ソプラノ・リサイタル ~日本クロアチア音楽協会 第20回例会~【後半】

19:00 開演
 
会場の照明が落ち中丸が登場すると、待っていましたとばかりに拍手が起こります。
歌劇「リナルド」のアリア、“私を泣かせてください”で幕が開けました。
11 世紀末におこった第一次十字軍のエルサレム征服の史実をベースに、
ファンタジーを織り込んだ作品をまるで幻想の世界に迷い込んだかのような美しい歌声で響き渡らせます。
 
続いてはドヴォルザーク“わが母の教え給いし歌”。
安達さんの伴奏にて、チェコのモルダウ川の流れのように、
ゆったりとしたテンポ感で聴く人に安心感を与えながらも、
中丸の奥行きのある歌声で観客の心を魅了しました。
 
さらには中丸に今まで歌唱した言語の中で二番目に難しいと言わせるクロアチア語での歌唱もございました。
クロアチア初の本格的な女流作曲家として、
同国では大変有名な存在であるペヤチェヴィッチの“7 つの歌”から披露いたしました。
 
前半のステージを締めくくったのは、プッチーニ“私のお父さん”。
歌劇「ジャンニ・スキッキ」の中で歌われる、
父親に背いてでも恋を成就させたい娘の熱い想いが色彩豊かに描き出され、
観客の皆さまを深い感動で包み込みました。
 
後半も名曲を歌い続け、最後は中丸が目標としている偉大な歌手マグダ・オリヴェーロがヒロインを演じていた、
歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より“私は芸術家の僕”。
 
大変思い入れのある曲をヒロインの悲しみに寄り添い、
抒情豊かに表現しました。
 
感動に包まれた客席から大きな拍手が湧き起こり、約 2 時間に及ぶリサイタルが幕を閉じました。
 
コロナウィルス感染拡大の影響により
私たちの日常生活は自粛を余儀なくされていますが
中丸三千繪ファンクラブ事務局は音楽が消えてしまった世の中で、
中丸三千繪の歌声やメッセージを世の中に届けるという役割と使命がございます。
皆さまに元気をお届けできるよう、努めて参りますので今後の活動を楽しみにお待ちください。